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高大接続改革の取り組みを積極的に進めている中高一貫校ランキング11校

高大接続改革の取り組みを積極的に進めている中高一貫校ランキング11校

「大学通信ONLINE」にて、塾が勧める「高大接続改革の取り組みを積極的に進めている中高一貫校ランキング」が発表されました。

大学全入時代、大学自体への入学ハードルは下がりましたが、大学一般入試の競争が激化し、有名大学への入学は難化しています。

平たく言えば、

  • それほどでもない大学へは、合格しやすくなったが
  • 有名大学や人気のある大学、偏差値の高い大学へは、ますます合格しづらくなった

ということです。

そこで、昨今注目されているのが『高大接続』です。

前述のように骨のある大学への入学がますます厳しくなってきた近年、高大接続改革は、ますます重要視されています。

日々、教育に携わっている塾の教室長の選んだ「高大接続改革の取り組みを積極的に進めている中高一貫校」とは一体どのような学校でしょうか?

この記事では、そのランキングに合わせ各学校の詳細を解説していきます。

この記事でわかること

  • 高大接続改革の取り組みを積極的に進めている中高一貫校ランキング11校を詳しく解説します。

この記事の執筆者

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高大接続改革の取り組みを積極的に進めている中高一貫校ランキング11校

塾の教室長の選んだ学校ランキングは、以下のとおりです。

学校名所在地男・女・共日能研R偏差値
三輪田学園東京女子47
日本学園東京男子47
麹町学園女子東京女子36
吉祥女子東京女子63
東海大相模神奈川共学38
東洋大京北東京共学50
千葉日本大第一千葉共学47
中央大付東京共学56
土浦日本大中教茨城共学47
佐野日本大中教栃木共学38
大妻嵐山埼玉女子46

「高大接続改革」のために高大連携を太くする施策を行っている学校が多いですね。

では、各校の詳細を解説していきます。

三輪田学園中学校・高等学校

三輪田学園
所在地東京都千代田区九段北3-3-15
日能研R4偏差値47
URLhttps://www.miwada.ac.jp/
概要東京都にある私立女子中高一貫校。
明治から昭和にかけての教育者三輪田真佐子によって
創立された伝統ある女子校。
誠実で、だれとでも「つながる」ことができ、
自らの人生を切り拓いて生きる「徳才兼備」の女性を
育てることをポリシーとしている学校。
中1国語の授業では週に1回「読書」の時間を設けている点が
特徴的で、確かな国語力を築き上げています。
iPadでのプログラミング、MacでのiPhoneアプリ制作など、
情報化社会で生き抜ける力も養成できます。

三輪田学園は、2015年度から法政大学と高大連携協定を締結しています。

また、2023年10月31日には東京女子大学と高大連携協定を締結し、11月17日には津田塾大学と高大連携協定を締結し、高大接続改革に力を入れています。

例えば、法政大学との高大連携では「最大30人の指定校推薦枠の確保」「大学教員と高校教員による進路選択のためのオムニバス講座」「法政大学のデータサイエンス授業の聴講、単位認定制度」など、一般的な高校では体験できない学びを実現しています。

東京女子大学とは「大学指定の各種講座・定例行事・特別企画への参加」「大学教員による三輪田学園生徒を対象とした講義」「大学と三和田学園の教育および進路に関する情報交換」など、新たな人物養成とそのための教育的可能性の開拓を目的とした試みが行われています。

津田塾大学とは、2023年11月17日に連携協定を結んだばかりですので、まだ本格的な連携の運営は始まっていませんが、教学や推薦入学制度、課外活動、教職員交流および研修についての連携をこれから展開していく予定です。

三輪田学園公式サイトへ

日本学園中学校・高等学校

日本学園中学校・高等学校
所在地東京都世田谷区松原2-7-34
日能研R4偏差値47
URLhttps://www.nihongakuen.ed.jp/
概要「人間の形成こそ教育の本分」「自己の得意を伸ばす」という教えのもと、
これから社会で必要とされる「思考力」「表現力」「創造力」の
3つを養成することを大切にしている学校。
日本学園独自の「創発学」では、林業体験をするフィールドワーク、
体験をまとめ発表するプレゼンテーション、
様々な職業への取材を通して自分の将来を考える
キャリアエデュケーションを行い、
自分の得意を伸ばす教育を行ってる点が特徴的です。

日本学園は、2021年12月23日に明治大学と系列校化基本合意書を締結し、2022年3月31日に系列校連携に関する協定を締結しました。

これにより、日本学園は2026年4月1日から「明治大学付属世田谷中学校・高等学校」という名称に変更し、明治大学の系列校となることが決まりました。日本学園は現在男子校ですが、系列校化に伴い共学となり、新しいスタートを切ります。

MARCHの一角として人気の高い明治大学の付属校になることで、これからさらに日本学園の人気が高まることが期待されます。

また、明治大学への付属高等学校推薦入学試験による入学者の受け入れは2029年度からとなっているため、その点には注意しなければなりません。

日本学園公式サイトへ

麹町学園女子中学校・高等学校

麹町学園女子
所在地東京都千代田区麹町3-8
日能研R4偏差値36
URLhttps://www.kojimachi.ed.jp/
概要「聡明・端正」を教育目標とし、豊かな人生を自らデザインできる
自立した女性を育てることを大切にしている学校。
学園生活の中で知性と品性を兼ね備え
「しなやかに、たくましく」自立した女性となることを目指しています。
自ら主体的に学ぶアクティブラーニング型授業や、
問題発見と解決を自分で行うPBL型授業を取り入れた
麹町学園独自の「思考方授業」では、流動的な社会に対応しながら
自分の魅力を最大限に発揮する力を養っています。

麹町学園女子は、現在東洋大学・東京女子大学・共立女子大学・女子栄養大学・成城大学・日本女子大学と高大連携協定を締結しています。

中高6年一貫コースでも東洋大学グローバルコースでも、高校生たちにとって有益な大学連携講座を実施しており、高大接続改革に力を入れています。

中高6年一貫コースでは、学期に2回〜3回校外学習として、大学での学びや社会・学問研究についての興味関心を広げて自分の学習や進路選択の材料とすることを目的とした課外授業を実施しています。

東洋大学グローバルコースでは、高校1・2年合同で「学部説明」「在学生交流会・模擬授業等」を実施しています。2年間で東洋大学全ての学部についての理解を深めます。

麹町学園女子公式サイトへ

吉祥女子中学・高等学校

吉祥女子
所在地東京都武蔵野市吉祥寺東町4-12-20
日能研R4偏差値63
URLhttps://www.kichijo-joshi.jp/
概要「社会に貢献する自立した女性の育成」を建学の精神とし、
自主的な知的探究心・自立心・グローバル社会で
生き抜くための多様な価値観を育みます。
中学校3年生からはほとんどが高校の内容に入り、
志望大学にも合格しやすいような教育課程が組まれている点も特徴的。

日能研R4偏差値64と高く、都内でもトップクラスの進学校として知られる吉祥女子は、2024年1月12日に東京医科大学と高大連携協定を締結しました。

他にも、現在東京農工大学・東京外国語大学・東京学芸大学・国際基督教大学・順天堂大学とも高大連携協定を結んでいます。

これらの協定校の教員による、高校では学べない文理の垣根を超えた学習を通じて、学びの結びつきやその深さを感じられるようになっています。

また、校内講習では協定校の大学生がアシスタント・ティーチャーとしてサポートしてくれる体制も整っており、現役の大学生たちとコミュニケーションを取ることで、大学受験や勉学全般に対するモチベーションが維持できるようにもなっています。

吉祥女子公式サイトへ

東海大学付属相模高等学校・中等部

東海大相模
所在地神奈川県相模原市南区相南3-33-1
日能研R4偏差値38
URLhttps://www.sagami.tokai.ed.jp/
概要東海大学まで付属している東海大相模では、
大学受験を目的とした知育偏重教育ではなく、
将来を見据えた教育環境を充実させています。
幼稚園から大学までの教員が一体となって開催する
東海大学学園オリンピックでは、付属性の才能を伸ばすために、
普段は体験できないプログラムを実施する文化部門や、
スポーツ大会が実施されている点が特徴的です。

東海大相模では、付属校である東海大学との高大連携を活かした教育を実施しています。

主に高校3年生を対象としている「学園高大連携総合試験(5教科)」では、普段の学びの成果を全国の東海大付属高校生と比較する良い機会となっています。

この試験は2日開催であることが多く、1日目に5科目の試験、2日目に小論文の試験という流れになっています。

東海大相模の東海大学への内部進学率は約80%なので、高大連携総合試験を通じて他の付属高校生との間での自分の立ち位置を把握し、自分の行きたい学部学科へと内部進学できるようにモチベーションアップができます。

また、東海大短期大学部食物栄養学科と東海大相模食物研究同好会との高大連携授業が実施されてこともあり、普段の学習以外の場でも高校と大学が交流できるような機会が整えられています。

東海大相模公式サイトへ

東洋大京北中学高等学校

所在地東京都文京区白山2-36-5
日能研R4偏差値50
URLhttps://www.toyo.ac.jp/toyodaikeihoku/
概要「本当の教養を身に付けた国際人の育成」を教育理念として掲げ、
知識の多さだけではなく、物事を俯瞰して観る力・深く考える力・物事を
様々な面から捉えられる豊かな心・他者の立場を理解して行動する
思いやりの心を備えた教養を身につけるための教育が行われています。
「哲学の白山」と呼ばれた東洋大学の付属校であるため、
自分の哲学を持った人材育成にも力を入れています。

東洋大京北は、付属校である東洋大学と高大連携をしています。

東洋大学附属校推薦として学年生徒数250人に対して160人程度の推薦入学枠を用意、東洋大学の留学生と英会話などの交流イベントの実施、未来の科学者育成プロジェクトなど、高大連携でしか実現できないプログラムを実施しています。

特に、東洋大京北を含む附属3校が参加するSummer Academiaでは、大学教授の講義を実際に受講し、グループワークや実習、実験などを行う機会が設けられています。

高校の授業では体験できない、東洋大学での新鮮な学びを体験できるので、学生たちにとっては貴重な機会です。

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千葉日本大学第一中学・高等学校

千葉日本大学
所在地千葉県船橋市習志野台8-34-1
日能研R4偏差値47
URLhttp://www.chibanichi.ed.jp/
概要中高一貫校としては珍しく、6年間一貫した教育ではなく
「6年間を3段階に分け」成長に合わせた指導を
実施している点が特徴的な学校。
インプットよりもアウトプットを
重点的に実施しているグローバル教育では、
付属小学校の児童たちに英検の指導をする
「英検チューター制度」を設けており、
積極的に学びをアウトプットする機会が用意されています。

千葉日本大第一では、付属校である日本大学との高大連携をしています。

連携授業では、文系・理系・医療・スポーツなど、多方面の学習領域を網羅した授業を実施しており、生徒たちが大学での学びを少しでも近くに感じられるような機会が設けられています。

夏期研究授業では、希望者を対象として医学部・薬学部・歯学部・松戸歯学部・理工学部・文理学部などの様々な学部で体験授業を実施し、最先端の技術に触れながら、大学での学びを身近で体験できます。

特に千葉日本大第一の場合は、小学校の頃から大学との連携を実施しており、小さな頃から驚きや発見を通じて、知的好奇心を伸ばすような取り組みが行われてることが特徴的ですね。

千葉日本大第一公式サイトへ

中央大学付属中学校・高等学校

中央大学付属中
所在地東京都小金井市貫井北町3-22-1
日能研R4偏差値56
URLhttps://www.hs.chuo-u.ac.jp/
概要付属大学の中央大学の学風である「質実剛健」を基盤として
「明るく、強く、正しく」の校訓を掲げ、
社会有為の人材を育成することを目標としている学校。
MARCHとして人気の高い中央大学の付属校であることからも
人気が高く、内部進学率は86.3%と、とても高いです。

中央大付属は、これまでも付属校である中央大学との連携を行っていましたが、2022年度からはさらに連携を強化し、高大接続改革に力を入れています。

特に中央大付属では、大学での深い研究へと繋がる連携プログラムが盛んに行われており、積極的に大学の学問領域に触れられる機会が設けられています。

実際には、理工学部の講義を1週間聴講体験する期間を設けて、自分の好きな講義を複数選んで受講できるようになっています。

大学教員選りすぐりの理工学部の特色がよく現れた講義なので、多くの学生が高い興味関心を持って取り組んでいます。

他にも高大接続専攻履修として「AI・データサイエンスと現代社会」のような高校では学べない内容の講義の実施など、付属校ならではの大学受験にとらわれない実践的な学びの機会を豊富に整えています。

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土浦日本大学中等教育学校

所在地茨城県土浦市小松ヶ丘町4-46
日能研R4偏差値47
URLhttps://www.tng.ac.jp/sec-sch/
概要茨城県初の中等教育学校で、
日本大学の付属高校として人気の高い学校。
千葉日本大第一同様に6年間を3段階に分けており、
成長段階に合わせた教育を実施している点が特徴的。
北海道大学や一橋大学、防衛大学校などの国内でも
トップクラスの大学や大学校への進学実績もあり、
高いレベルの教育を実施していることがわかります。

土浦日本大中教では、付属校である日本大学との高大連携をした講座や実験施設見学、学部説明会などを実施しています。

現役の大学生たちとの直接のコミュニケーションや卒業生の活躍を知ることで、大学受験だけではなく、その後も学びを続けていくためのモチベーションを高く保てるようになっています。

日本大学出張講義では、16学部もある日本大学の最先端の研究や専門分野の講義を直接受けられ、土浦日本大中教での日々の学びが、大学になっても、社会に出ても役に立つことを知れるため、生徒たちにとって、とても良い機会です。

また、土浦日本大中教では、中学3年生にあたる学年から日本大学学部訪問を実施しており、早いうちから大学の学びに対する興味関心が芽生えるきっかけにもなります。

土浦日大公式サイトへ

佐野日本大学中等教育学校

佐野日大中等教育学校
所在地栃木県佐野市石塚町2555
日能研R4偏差値38
URLhttps://ss.sano-nichidai.jp/
概要生徒の可能性を無限に引き出し、新しい時代を自ら切り拓いて地域社会、
グローバル社会に貢献する人材の育成を理想として
指導を実施している中等教育学校。
生徒全員が自分専用のノートPCを所持しており、
有効な学習ツールとして利用しており、ICT教育にも力を入れています。
内部進学率は約半数と少なめですが、残りの半数は国公立大学や
難関私立大学へと進学しており、佐野日本大中教での6年間の学びの質が
高いことがわかります。

佐野日本大中教でも、付属校である日本大学との高大連携をした教育が実施されています。

特に佐野日本大中教の場合は、日本大学との高大連携を象徴するような「N進学コース」が開講されており、他の「スーパー進学コース」「特別進学コース」とは異なった日本大学へ進学するためのカリキュラムで実力を養成できます。

また、高大連携キャリア教育実践プロジェクトとして、生徒が大学の学部選びで後悔してしまわないように、学部訪問による体験講義や、大学教員による出張講義・実習などを実施しています。

他にも、佐野日本大中教在学中に日本大学入学後の単位を取得できる「高大連携教育科目等履修生制度」を実施しており、2023年は経済学部と生産工学部で同制度が実施されました。

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大妻嵐山中学校・高等学校

大妻嵐山
所在地埼玉県比企郡嵐山町菅谷558
日能研R4偏差値46
URLhttps://www.otsuma-ranzan.ed.jp/
概要大妻嵐山では、激しく変化する現代社会においても、
自ら学び続けられるように、一生学ぶ力を身につけられる場所として、
日々教育を行っています。
あらゆる授業でアクティブラーニングを導入しており、
全ての課題を自分ごととして積極的に解決する力を身につけることで、
AIが発達した社会でも活躍できる人材になれます。

大妻嵐山では、付属校である大妻女子大学の他にも、筑波大学、お茶の水女子大学、工学院大学、埼玉大学、日本薬科大学などと高大連携協定を締結しています。

特に大妻女子大学とは単位の互換を伴う連携授業の実現も目指しており、高大接続改革に力を入れていることがわかります。

特に高2・高3の理科の授業では、筑波大学・お茶の水女子大学・工学院大学・埼玉大学と連携したより実践的な経験ができる機会が設けられています。

大妻嵐山では、大学入試で必要とされていることが「ただ知識を暗記していること」から「実践的に知識を活用できること」に変わってきたことを受けた取り組みとして、大妻女子大学を中心とした高大連携による活動を通じて、インプット一辺倒になってしまいがちな高校での学びを実践的に活用する体験しています。

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最後に

今回は、高大接続改革の取り組みを積極的に進めている中高一貫校を紹介しました。

繰り返しになりますが、現在は「選ばなければ」誰でも大学に入学できる分、いわゆる「有名大学」「難関大学」には入学しづらくなっています。

お子様には過酷な大学受験競争をして欲しくないと、誰もが願うものでしょう。
少しでも希望する大学への入学を楽にするためにも、今回紹介した高大接続改革に力を入れている中高一貫校への入学を検討してみることはおすすめです。

高大連携講座による普通の高校ではできない実践的な学びや、連携校への豊富な推薦枠を活用して、少しでも楽に希望する大学へと進学できるよう、心から応援しています。

この記事の監修者

リョウスケ

✓教育ブログ歴9年。月々130,000PV。
✓塾講師、家庭教師経験あり。
✓過去の経験と、9年間様々な受験情報・教育情報・学習サービスをみてきた筆者が経験をもとに解説していきます。⇒運営者情報はコチラ
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